
この辺は、そっくりそのまま三八式に受け継がれた様です。現在の民間用の銃でも通用する程の
綺麗な曲線で構成されたトリガー・ガードですね。

三八式同様、トリガー・ガード内のストッパーを押すとフロア・プレートが外れ、弾薬が抜き出せます。
ただ、押さえながら外さないと、スプリングの力でフロア・プレートごと勢い良く飛び出してしまいます。
この欠点は三八式にもそのまま移行され、九九式になってフロア・プレート先端にヒンジが設けられ、
改良されます。九九式はその点で非常に優れていました。今でこそポピュラーですが、当時フロア・
プレートにヒンジを設けたライフルは多くはなかった筈です。
ダスト・カバーや安全装置を兼ねたボルト・シュラウド、ヒンジ付きのフロア・プレートetc・・・当時の
技術者は自国の銃から多くの教訓を得、その教訓を次世代の小銃に見事に活かしています・・・。
さて・・・戦後、64式小銃で得られた教訓は、89式小銃に「見事に」活かされているのでしょうか?
「見事にスルー」かも知れませんorz

フロントサイトは剥き出しで、プロテクトする物が何もありません。これは良くないですが、当時はこれが
当たり前だった様です。Gew98やスプリングフィールドM1903、モシンナガンM1891なども、最初は
剥き出しで、後からガードを設けるようになったのです。その辺の流れは世界各国共通の様です。
サイト・マウントはドーブ状になっており、叩いて左右にアジャスト出来ます。小判型フロント・バンド周辺
のデザインはそのまま三八式に受け継がれた様です。
そして、これは三十年式や(恐らく三五年式も)三八式共通の問題なのですが、クリーニング・ロッドの
ストッパーが甘く、射撃中に飛び出してくる事があります。長いので抜け落ちてしまう事はありませんが
これは良くありません。九九式になって完全に改良されます。

鍛造のフラット・タイプです。このフラット・タイプは三八式の初期型まで同一で、その後カップ・
タイプに変更されます。上下2分割の2ピース・ストックは三十年式が最初です。

(ここからはコンパクト・カメラの画像にて失礼)
ピカピカですが、これがオリジナルです。手で触る所は自然に磨かれてメッキの様です。しかし、これは
戦争では困るよな・・・・軍用銃が見栄えしても意味がありません。
以前、この状態でボルトにはどのくらいのガタツキがあるのか?と質問があったのですが、中心から3〜
5mmくらいですね。結構グラグラしますが、それが正常なのです。最初のページで述べた様に、あまり
クリアランスがタイトだと、かえって問題が生じます。ボルトがガッチリ固定されるのは、ハンドルを倒して
閉鎖状態にした時だけで良いのです。

こじんまりとしたボルト・ストップ。縦溝の入った部分を押して、ボルトを引き抜きます。後期型では縦溝は
省略されます。
三八式はボルト・ストップが大型になりますが、これは内部がイジェクターの基部になっているからです。
三十年式はボルト・ヘッドにイジェクターが取り付けられていますので、ボルト・ストップ部分は小型です。
デザイン的には勿論、三八式タイプが優れています。ボルト・ヘッドは強度が必要とされますので、シン
プルで堅牢な方が良いからです。これについては次のページで・・・