先ず基本的な理屈ですが、ハンマーをコックした状態で確実に保持するには、シアーとハンマーの、深い
噛み合わせが必要です。ですからトリガーを軽くしようと、この噛み合いを浅くすると、何かのショックで
外れ、暴発する危険があります。トリガープルが軽い競技銃は、何らかの方法で、相反する2つを両立
する必要があります。
トリガー・プルの軽い(50g以下が可能)フリー・ピストル等は、セット・トリガーと言う2重のリリース機構を
備えますが(これについては本題から外れるのでスルー)、セット・トリガーは、その名前が示す様に、一発
撃つ毎、トリガーのセット・レバーを操作しなければならず、短時間に連射するRFPには採用できません。
そこでパルディーニは、リレー式の2重シアーを採用しています。これは分かり易く例えると、電気装置の
リレー・スイッチと同じ理屈です。先ず、トリガーにて小さい力を保持する第1(プライマリー)シアーを動かし
、それが大きい力を保持する第2(セカンダリー)シアーを開放して、ハンマーが落ちるのです。
「第1シアー」が保持するのは「第2シアー」で、「第2シアー」が保持するのは「ハンマー」と言う訳です。
以下、図で説明します。

A が第1シアーです。 × 印の部分をトリガーバーが押します。
B は 第1シアー A によってロックされている第2シアーです。
B 矢印が指す傾斜した部分で、ハンマーの外側を保持して(引っ掛けて)います。

上はトリガーを引く前です。
左手の親指が、ハンマーだと考えて下さい。上で説明した、シアーB に引っ掛かって止まっています。
右手親指から出た棒は、トリガー・バーと考えて下さい。
ちなみに、各社システムは様々あれど、RFPは殆どハンマーの外周(支持ピンより遠い側)をシアーで
保持します。例えばM1911やコルトSAA等は、ハンマーピンに近い内側で保持しますよね。内側には
スプリングの力が強く働くので、シアーを外すのに大きな力が必要になります。(反面コンパクトに設計
できる) 多くのRFPがハンマーを外側で保持するのは、少しでもシアーの負担を減らし、トリガーを軽く
する為です。

トリガーを引くと、@ の方向にトリガー・バーが押され、シアー A が動きます。
すると シアー A の A の部分が上昇し、内部にあるシアー B との引っ掛かりが外れます。
するとハンマーの力で、シアー B が押されて引っ込み B 支えが無くなったハンマーは
メイン・スプリングの力で落ちる訳です。
さて、ここでもう一つのカラクリがあります。シアー B の内部には強力なスプリングが入っており
これがハンマーを保持する方向(B矢印と反対方向)に働いています。そして、そのスプリング・テン
ションは、グリップ後方のスクリューで調節できます。スクリューを締め上げ、テンションを強めると、
最後はハンマーの落下しようとする力に打ち勝って、トリガーに関係なくハンマーを保持してしまい
ます。つまり、トリガーを引いてもハンマーは落ちなくなります。・・・勿論これではダメです。
そこで、そこから徐々にスクリューを緩め、テンションを弱めてやります。やがてハンマーが落下
するポイントが現れます。そこが、シアーに掛かる負担が最も小さなポイントと言う事になります。
但し、落ちるか落ちないかのギリギリではマズイので、更に少しだけシアー B のテンションを弱
めたポイントが、シアー A に掛かる負担が最も軽く、尚且つトリガー・プルも軽い「Gスポット」と
なる訳です。ああ〜ん!
・・・
・・・嗚呼!分かって貰えていない気がする!(笑) 上手く説明できないよお〜!!
まあ、何となく、上手い具合に調整できるんだ!と察して頂ければありがたいです。
それにしても何時も思うのは、最初に考えた人はスゴイなあ・・・って事ですね・・・